めざせ、かもめ食堂
少し前に勉強会の先生が、
「『かもめ食堂』観たことある?この前テレビでやってたのを観て、すっかりはまっちゃったわ!」
とおっしゃっていたことを、晴雨堂に向かって歩きながら思い出した。
荻上直子監督の一連の映画は大好きで、『かもめ食堂』も『めがね』も『トイレット』も観ております!
(関連プロジェクトの『プール』と『マザーウォーター』はまだ観ていない。)
多くの人にもれず私も、もたいまさこ氏に完全にノックアウトされた。
でも、なかでもダントツに『かもめ食堂』が好きなのはなんでだろう。
しばらく考えてみて思った。
『めがね』でも『トイレット』でも、もたい氏が、最初から絶対的な存在であるのに対し、
『かもめ食堂』の彼女だけが、映画の進む中でぐっと変化していく。
その鮮やかなメタモルフォーゼに、こちらも背中を押されるような感じがする。
そこが、なんとも言えず好きなところかもしれない。
彼女のもつ不思議な普通さと、さりげない偉大さが、さくさくと入れ子のようになっているところも。フィンランド女性の話を、「ええ、ええ」と低い声で相づちを打ちながら聴くシーンが忘れられない。
フィンランドの街や森の映像が広々としていいし、
マリメッコの服(を着たもたいさん)がたまらなくかわいいし。
小林聡美氏が「主」のポジションであったのもよかったのかもしれない、と歩きながらさらに思った。
よかったなあ、『かもめ食堂』。
かもめ食堂と晴雨堂、「堂」がかぶってるぜ!
と気づいてちょっとうれしかったりして。(もしかしてアホなのかしら。)
ああ、代々木八幡のかもめ食堂になりたい。
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